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体験レポート

アコードハイブリット導入報告

2013.09.08

アコードハイブリッドEXが8月上旬納車された。正式発表前の5月に発注していたが、やっと届いた。この一か月、走行距離で1500kmを乗り回してみての感想などを報告する。

 満タン60リッターだと走行可能距離として1200kmが表示される。公称燃費30km/Lの性能を誇るが、私の少々荒っぽい運転では50リッターでの走行距離は約850kmといったところか。今回のハイブリッド車はホンダ独特の自称2モーターシステムと言われほとんどがモーターのみでの走行であり、70km/h以上の走行でエンジンが初めて駆動系統と直結する。いわば通常は発電機を積んで走る電気自動車ということになる。したがって、アクセルがエンジン回転数と直結していない違和感も感じる。アクセルはあくまでもモーターのコントローラーであり、坂道でのアクセルや急加速時のエンジン回転数上昇は一般車と全く異なる。勿論、インパネにタコメーターも存在しない、エンジンの事は忘れて運転しろという車だ。車幅は最大1850mmと一般のセダンに比べて広く、特に前後のシート間は前席がたっぷりと足元を広くとっても後部座席は殆ど違和感ない広さが確保できるのは国産車では珍しく、室内居住性は特に問題ない。

高速道路では他のハイブリッド車と同様に回生エネルギーなどの特徴も生かせない為に燃費も伸びないで、逆に120km/hあたりからは燃費が急激に落ちそうな気配だ。勿論、スピード違反領域でありクレームとは言い難い。瞬間的な対応の為のそれ以上のスピード域への加速も問題ない。80km/hを超えるとオートクルージングが設定できるが122km/hまでの様だ。車間距離維持やレーンはみだし警告など昔のオートクルージングに比べるとやっと実用的な仕様になってきたという感じがする。

 エコモード切替のECONというスイッチがあるが、今まで乗ってきたハイブリッド車やEV車に比べれば出力の減衰感は最も小さく感じる。低速でコーナーを曲がる時、その方向にヘッドライトの光軸が向くシステムは便利であるが、慣れないと暗いはずのところが明るくなり対向車が来ると錯覚してしまう。

追突軽減システムテスト

 

 今回の一つの売り物である衝突軽減装置を社内で簡単なテストをした。段ボールの壁を造りそれに突っ込むという実験だが、幾つかの面白い出来事に遭遇した。一つは人間どうしてもノーブレーキで衝突するのを避けようとするのでブレーキに軽く足を乗せてしまう。その為にシステムはドライバーの判断でのブレーキ操作に任された結果、衝突してしまった。また30km/h以上の速度で突っ込んでみると運転者が関与しない急ブレーキによる追突や誤検知によるトラブルの責任をシステムが負うことになる為だろうか、動作しないようになっている。お蔭でこの条件での衝突実験では数回に亘って段ボールに衝突してしまって、気づいてみると車体の数か所に段ボールによる摩擦傷がついてしまった。

 30km/hでの衝突では、対物手前20cm程度で止まるという技を見せてくれた。今後もこの停止システムは高速でも機能的には十分停止可能だろうが、人が関知しないということで乗員や後続車への影響など考えれば低速での衝突回避に暫くは留まるのだろう。今後は多くの車に搭載されていくだろうが、他社のシステムなども今後も注意しながら見守っていきたい。

 そのほかレーンはみ出しのメーターパネルと音での警報や手放し運転の警報、コーナリングライトなど様々な安全運転支援システムも装備されている。常備の機能として頼りすぎると従来車に乗って運転するときに違和感と少々の危なっかしさも予想せねばならないかもしれない。

 総括としてホンダが久々にホンダらしい次世代提案型のコンセプトで車を出したという感じはする。ただ欲を言えば、搭載のモータートルクは大きいし走りも及第点ではあが、エンジン出力が直接プラスされないもどかしさも感じる。リースでは販売されるというプラグインハイブリッドとなってこそガソリン車のジャンルを出た次世代エコカーだと言える。未だガソリンで走る車であることに違いはないのだから。

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