社長の部屋CEO's ROOM

03.随想編

社歴を語る その3

2013.12.16

創業のオンボロスレート借工場は、私には夢の城という思いだった。プレシード創業前に共同創業したA社時代は、車庫から車の置き場所を替えて組立スペースを確保していた。勿論それを超えるサイズの機械は外注先で組み立てた。色々な顧客と外注先を回って複数の装置やコンベアを複数の外注先へ行って一人で指導して作った。忙しさで夜行列車から飛び降りたい位のパニックにもなった。とにかく自分の工場で落ち着いて機械を作りたかったし、せめて溶接できるくらいの電気容量も欲しかった。

やっと念願かなった低いスレート屋根の”夢の工場”、夏は恐ろしいくらいの暑さとなった。右の頬を上向ければ右が熱くなり左を向ければ左が赤外線で熱くなり、まっすぐ向けは頭の上が熱くなった。トイレは簡易水洗とは言うがかなり厳しく臭いも強かった。途中から私が徹底的に便器を磨く掃除を始めたのは理想との違いへの自分の意地があった。いつかこんな環境から抜け出るぞ、と心に呟きながら磨いた。お蔭でその後新社屋でも18年続けたトイレ掃除は今でもやれば人に負けないノウハウも持っているつもりだ。

遠く高い理想を諦めないで追いかければ、いつの日か近づいたことを実感する日が来るというのはその頃の体験だし、今では体験からの信念だ。いまも不足するモノも人材も多いし現状不満も多いが、あのころに比べれば何と理想に近づいてきたかと時には思って自ら慰める。

さて、借り受けて当初自分たちで床にペイントを塗ることから始まった工場も、一年もするとそれなりの工場備品や事務機器も揃うようになった。

その頃の感慨で今も覚えているのは「今、この会社のことは全て自分は知っている。顧客の担当全員の名前を知っているし仕事の内容から発注先も知っている。この工場の中の何処に何があるかも全て知っている。事務機器も何処にあるかも使い方も全て知っているが、いつか会社の事で分からないことが出てくるのだろうか。自分の会社内の事も自分が知らないで運営される日がいつか来るのだろうか。」と。

今は私が知らないことだらけで会社が運営されている。社内にどのような備品が揃っているのかさえ知らない、ましてやそれが何処から買っていくらで買ってどこにあって誰が管理し、運営効果はどの程度なのか等もどんどん解らないことが増えてくる。そこは確かにもう社長が管理したり活用することでもないだろうし、ある意味では知らないで組織が動くというのは快感でもある。しかし、会社では誰が責任もって運営して管理するのかは必ず明確になっていないと非効率や事故をもたらすことは常に肝に銘じておかねばならない。そして全ての管理の最終責任者は社長にあるというのも事実である。テレビの前で記者会見して頭を下げてお詫びをするようなことは絶対にしたくないものだ。(笑)

※2013年12月16日社長トップメッセージより

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