現在、私たちの生活に大きな影響を与えている新型コロナウイルス。さまざまな感染拡大防止措置がとられる中、過酷な役割を担っているのが医療従事者の方々。
受診時の感染拡大リスクを防ぐためにさまざまな設備が導入されていますが、中でも活躍している設備が「陰圧ブース」です。
本記事では、コロナ禍の医療現場で欠かせない設備ともいえる陰圧ブースについて解説します。製品の特徴や種類についても紹介するのでぜひ、参考にしてみてください。
目次
陰圧ブースとは?
コロナ関連のニュースや情報が広く普及している現在、陰圧ブースという言葉も広く認知され始めています。しかし、実際どのような機能や特徴があるのか理解していない方もいるのではないでしょうか?
そこで、陰圧ブースの機能や特徴について詳しく解説します。「陰圧」の意味や対極となる「陽圧」についてもご紹介します。
陰圧ブースの特徴
陰圧ブースとは、ブース内と大気圧の圧力差を利用して有害物質やウイルスを外に出さない仕組みを作り出している設備です。
そもそも「陰圧」とは、大気圧より圧力が低い状態のこと。陰圧状態のブース内には室内圧を大気圧に近づけるため空気が流れ込んできます。1方向の空気の流れを作ることで室外へウイルスが排出しにくい仕組みになっているのです。
陰圧ブースは、内部の空気をフィルターを通して排気し続けることで内部の陰圧状態を保っています。コロナ禍の医療現場では、感染源を隔離し、内部のウイルスが外部に漏れないような排気方法を採用することでブース外の感染リスクを軽減しているのです。
陰圧ブースの対極となる陽圧ブースとは?

「陰圧」が大気圧より圧力が低い状態であるのに対し「陽圧」は大気圧より高圧の状態です。大気圧より高圧空間を作り出す陽圧ブース内に、外の汚れた空気が入りにくくなるため、ウイルスやほこりなどの侵入を減らせます。
陽圧ブースはフィルターで浄化した空気を取り込み続けることで、室内を陽圧状態に保つ仕組みです。したがって、室内をクリーンな環境にしたい場合に活躍するのが陽圧ブースとなります。
陰圧ブースの価格を種類ごとに紹介
需要が拡大している陰圧ブースですが、用途によってさまざまな種類が存在します。
そこで陰圧ブースの種類と用途、製品ごとの相場をご紹介しますので、導入を検討する際の参考にしてみてください。
患者ベット用陰圧ブース
文字通り、入院患者のベットを覆うための陰圧ブースです。
患者のベットに設置し、外部へのウイルス拡散を防ぐことで、他の入院患者や医療事業者の院内感染を防ぐために活用されています。
病室の形状に合わせて導入しやすいよう、現地で組み立てるタイプや折りたたみ式の簡易タイプ、オーダーメイドなどさまざまな製品が販売されているのが特徴です。
また、お洒落な木製フレームデザインやプライバシーを配慮した吸音カーテンを取り付けられる製品もあり、ブース内の患者への精神的ケアを考慮された製品も販売されています。
患者ベット用陰圧ブースの価格相場はサイズや機能によって大きく変わりますが、簡易的なものであれば65万円前後から購入可能です。
診察・検査用陰圧ブース
患者を診察する医師や看護師を守るための製品が「診察・検査用陰圧ブース」。待合までカバーできる大型の製品から診察専用の電話ボックスサイズの製品までさまざまなラインナップを展開しています。
患者側を陰圧、医師側を陽圧に保つことで感染リスクを軽減させる2ブース構成の製品も存在し、多くの医療従事者の助けになっているようです。
また、病院内はもちろん、屋外での簡易検査に対応している製品も多いのも特徴となります。
価格相場はサイズや機能によって異なりますが、100万円以上の製品が多いようです。
ただし、患者のみが入る簡易的なものであれば60万円前後から導入できる製品も存在するため、使用環境に応じて最適な製品を選ぶ必要があります。
屋外用陰圧ブース
屋外での発熱検査外来やPCR検査に用いられるテント状の陰圧ブースも販売されています。
本製品は手早く設置でき、平時にはコンパクトに収納できるのが特徴です。仮設診察所として外部へのウイルス飛散を防ぐ効果はもちろん、災害時の臨時避難所としての活躍も期待できます。
価格相場はサイズや収容可能人数によって大きく変わりますが、小型のものなら90万円前後から導入可能です。
まとめ
いまだ猛威をふるう新型コロナウイルス。少しでも医療現場の負担を軽減するために、さまざまな陰圧ブースが販売されています。導入を検討している方は、設置場所、用途とコストを照らし合わせて最適な製品を選択しましょう。
なお、豊富なクリーンブース導入実績を持つ当社「プレシード」でも陰圧ブースを代表とするコロナ対策製品を提供しています。「コロナ対策商品一覧」から条件に合う最適な商品を探してみてください。