社長の部屋PRESIDENT ROOM

随想編

盛和塾世界大会に参加して

2016.07.15

 先週、横浜の国立大ホールで盛和塾第24回世界大会に参加した。参加4773名の向上心旺盛な経営者の集まりで会場は紳士的でかつ熱気があった。食事と懇親会は展示会場でもある隣のパシフィコ横浜に移動したが、10名テーブルが360席セットされた景観は圧巻だった。
「盛和塾」とは稲盛和夫の名前に由来している経営者の経営研究会だ。熊本地区でも20年以上前から開催されているようで、私も創業間もない頃に誘われた事もある。
 当時、私は京セラとの取引が始まっており、「アメーバ―経営」など京セラに関する本を読んで心底稲盛和夫の経営に共感していた。しかし、集団に属することでそれに頼る気持ちが生まれるのを恐れて、加入を見送っていた。世の中に数多い若い経営者の研究会で威勢ばかりいい若手後継者の集まりと同様に見ていた点もある。それでも盛和塾には所属してこそいなかったが、その後ずっと稲盛氏の経営者としての挙動には関心を持っていた。社内でも社員諸君に本を自費で買って配ったり、勉強会の材料にしたり、事業別採算管理を目指したりして大きな影響を受けている。我が社の経営危機の時も「正しかれ恐れるな」、「動機善なりや私心なかりしか」と稲盛氏から学んだ言葉を心に唱え従った。
 盛和塾では海外も含めて経営者が売上や利益の急拡大の成功事例を40分づつ5千名の前で発表する。聴いていると触発されること、経営のヒントとなる事も多かった。発表会に参加して思ったのは、どの成功事例も、そのほとんどの企業が京セラの経営理念を自社内の理念や指導に実践し反映しているのが多かった。すなわち
「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類、社会の進歩発展に貢献すること」が京セラ経営理念だ。
そして何よりも、会社が向かう方向を信じて徹底して勉強会や実践経営を行っていることだった。稲盛氏が著書内でも口癖のように言う「ベクトルを合わせる」ことに大きな力を注いでいることだった。語るだけではなく実行を徹底していることだった。
 多くの盛和塾会員の企業が数年の内で劇的な成長を遂げている事例がその実践経営者から発表された。多くの企業が先ずは抵抗勢力との戦いや負け体験の固定観念もつ社内との戦いがあったことが語られた。そして、少しづつ賛同する仲間が増えて行って成果が見え始めると会社が勝ちモードとなる。やり続ける力が人生も経営も成功の秘訣と改めて感じた。
難しい言葉ではない。ありふれた言葉かもしれないが言うだけで終わるのと実践するのでは天と地の開きがある。我が社も経営理念、社是、中期経営計画を語り、説明し尽し、そして疑わずひたすらに実行することが社員を幸福に導くことになると確信した。
 京セラの創業者稲盛和夫氏は30年間私が最も親近感を感じる経営者として見つめてきた。そして以下のように勝手に私との共通点を感じている。

1.地元の田舎国立大学工学部で工業化学を学んだ。
2.経営者に憧れるというよりも技術の世界に魅入られて脱サラ創業した。
3.経営に利益以上に企業の存在価値を重視した
4.アメーバ―組織の様な事業運営組織を育てたい
5.還暦で仏道に知己を求めた。同じ禅宗であり臨済宗と曹洞宗

等々、本を読めば極めて発想の原点に共通性を感じる。
 京セラ経営理念も私の表現では「人を活かし切り、社会に新たな価値を創造する」となり、我が社も同じと思っている。
しかし、最近「人を活かし切る」という私の経営理念は、「会社に都合よく人を活用するのを極める」というように解釈される恐れを感じたことがある。私にとって「人を活かし切る」とは、「社員の一人一人の強みを活かし延ばすことと、未開発な弱点を開拓し社会で活躍の場所と能力を拡大すること」なのだ。語り尽し実行を繰り返さねば理解され浸透したとは言えない。単純な言葉だから、もっと繰り返し全社員に浸透させるべきだと思う。
 因みに以下が京セラ創業者の稲盛氏の有名な経営12か条である。

1.事業の目的・意義を明確にする
2.具体的な目標を立てる
3.強烈な願望を心に抱く
4.誰にも負けない努力をする
5.売り上げを最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える
6.値決めは経営
7.経営は強い意志で決まる
8.燃える闘魂
9.勇気をもって事にあたる
10.常に創造的な仕事をする
11.思いやりの心で誠実に
12.常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で経営する 

 私には以上の中で「誰にも負けない努力をする」という言葉が最も胸に突き刺さる。この30年この言葉が心に現れては私に問いかける「誰にも負けないほど努力しているのか」と。

2016年7月15日

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