社長の部屋CEO's ROOM

03.随想編

コンピューターとの思い出 その4

2017.05.29

 2007年初頭にiPhoneがスティーブ・ジョブスによってアメリカで発表されたとき、殆どの人は携帯電話の物理キーボードがソフトキーボードになったくらいの意識しかなかった。メールが広く開ける位の意識は在っただろうが、携帯電話が今までと全く変わってしまい生活の中での存在感が変わるという予測が出来た人がどのくらいいただろうか。パソコンと携帯は全く別の使用領域だった。パソコンの内容が携帯電話画面上で開けるようになることを期待していなかった。そういう習慣が無かったから。
2008年6月日本でもiPhone3Gが発売された。噂ではそのうちパソコンが要らなくなるなども出始めたが殆どの人は携帯電話の延長線上でしか考えていなかった。いや、今でもスマホを携帯電話での範疇でしか考えていない人は多い。しかし、この10年を振り返ればスマホが全く新しい時代を拓き始めたのは誰にでもわかる。若者はスマホで大学のレポートを書く時代になって、キーボードをハイテクイメージで使ってきた我々世代にはそれがもはや時代遅れにさえなりつつあるのを知らない人も多い。
アプリというソフトをほぼタダで手に入れて、生活で多くの情報を手に入れるのが実に簡単になった。20年前にはエンサイクロペディアとかいう百科事典CDを購入して、たった一枚のCD盤で百科事典を手にした感動を覚えているが、今ではその数万倍の情報をポケットに入れたスマホで探し出すことが出来るようになった。
知識はそのこと時代を知っていなくても、その様な考え方やジャンルが有ることを知っていれば探せるようになった。今後は知りたいこと考えていることをスマホに相談すれば、それに役立ちそうな情報やアイデアを提供してくれるようになり、何を食べたいかを語らなくても今日食べたいような食事や行きたくなるレストランを案内し予約までしてくれるのが当たり前になっていくのだろう。確かに便利に時代になっていくのだろうが、悩んだり失敗することがあった今の時代は贅沢な時代と振り返るようになるのかもしれない。

 私は子供の頃、冒険や探検が大好きだった。見知らぬ土地へ出かけ、本で見た絵や白黒写真の世界を実際に見て歩いてワクワクして見るのが夢だった。今では出かける前にあらゆる動画が用意されているし、エベレストの登頂さえ4K動画で生中継できるようになった。ポケットのスマホを開けばアプリに溢れている。アプリが色々なことを手助けしてくれるがその仕組みさえ私には分からなくなった。原理はアセンブラとそれを人間的に言語化したBASICのような論理ソフトの積み上げで出来ていると思うのだが、最早何が出来て何が出来るのかさえ分からない。道理が分からないことに不安と不満を感じながらも活用している。今後ディープラーニングという自己進化していくプログラムは今までのソフトの領域を超え個性や自我を持つ日が来るかもしれない。

 現代社会には個人情報が盗まれ、あっという間に世界中に拡散する危険さえある。全ての仕組みが自然界のように環境適合の試練の中で自然淘汰された今までの社会に安心感を持つのは私だけだろうか。人工的にツギハギで未完成なソフトが次々と積み上げられていくコンピューター社会も、ある日突然自然界の新型インフルエンザと同じように新型ウィールスによって壊滅的な打撃を被るかもしれない。それが人の作ったウィールスソフトであっても諦めがつかないが、やがてそれはディープラーニングが進化して人間を不要に感じたネットワークのコンピューターが人を排除するために産みだすかもしれない。SFとしての世界であればいいのだが。
今は人不足の時代と言われる時代であるが、やがてネットワークコンピュータが情報も物も動かす時代となった時、多くの人が不要になり、人間がコンピュータにとって家で飼われるの猫のような存在となり、さらには存在意義も無くなるのではなかろうか。人間という生物が生きて行く為には動植物の育成と分解を繰り返さねばならないことがコンピューターにとって無価値であり無駄であると判断された時、人間はデリーとされ人間という有機物繁栄の時代が終わるかもしれない。

 横道にそれて少しオーバーで杞憂であったかもしれないが、人が生きるのは感動を追い求める為、と定義する私にとって今後の未知と出会っての感動は何処へ求めればいいのだろうかと思ってしまう。
子供の頃、明日の天気予報は当たらなかった時代であったし不便であったが面白くもあったと最近思う。昔のてるてる坊主を笑う人も何故明日の天気が分かるのかを知る人は殆どいない。
ピラミッドもイースター島もアフリカの奥地も遥か彼方であり、僅かな写真でしか知らない未知の領域であったし、子供の私には夢いっぱいの世界に感じたが、いまは30分も経ずして動画も写真も今日の物が手に入るだろう。
分からなかったことがすぐに分かるようになった時代は、不思議なことになぜ分かるのかが分からない上に成り立ってもいる。確かに便利になったが、分からない、面倒くさい、知らないという事は人間らしい贅沢さであったという時代もやがてやってくるかもしれない。
世界中の知識も景色も手元で手に入れることが出来て、すでに未来でさえコンピューターで見え始めて来た時代に、もうこの辺でコンピューターの進化は終りにさせたいとも思うのだが…。社会がこの道を進む以上は先端にいて観察と意見を述べる存在でありたいとも思う。
この私のようオンピューターから見れば危険な思想を書いた人間はコンピューターによってネットワーク検索で読み取られて、人もデーターも抹殺される時代がやがて来るかもしれない。(笑)
怖いSFの世界が今そこまで来ていると思う私の想いは杞憂で在りたいものだ。

 関心あろうがなかろうが社会の変化は加速度的に身の回りで動いているのは間違いない。変化が次の変化を連鎖して積み上げるのがネットワーク時代の変化だ。人が付いて行けないと言い始めた時がシンギュラリティとなりコンピューター支配のが始まると思っている。
このような時代をどう捉え、どう対応いしていくかの議論と行動をする集団を社内に限らず育てたい。

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