社長の部屋CEO's ROOM

03.随想編

時間を味方に

2017.02.19

 時間に追われるという言葉を聴くと「時間は敵なのか?」とか、ふと思ったりする。人生で最も大切にすべきなのが時間だと私は確信しているのだから、時間を敵に回すのではもったいない。時間は最も貴重な宝だし、大切な代えがたい友である筈だ。追われてはならない、準備して時を待つ生き方をしたいものだ。前もって準備し時が来るのを待ってこそ時を味方につけていると言える。夜遅くまで時に流されて、大切な時を失うより、自ら朝早く時間に向かってこそ時を味方にしていると言える。
誰にも時は一日24時間だ。その時を生かすも殺すも、時が来るのを準備し味方にするのも、備えを怠り追われるのも自分次第だ。若い頃に一時期、時間を持て余していた。貴重な成長期、仕込みと修行の時期にせいぜい本や新聞を読みふけり空想の世界を生きていた。現実は実に面白くないと思って夢と空想の世界に逃げ込んでいたのかもしれない。文学から哲学まで読み漁り、揚句には家電製品や車の取説などもほぼ隅々まで読んでいたし読むのが楽しかった。今は車を買ってさえ取説読んでいない。昔より高度化しているのにも関わらず、だ。
 いまの私は時間が欲しくてたまらない。もともと自分をエネルギッシュな人間だと思っていない、グウタラに生きるが好きだった。今でも休日などボーっとしている時間が好きだが、この時間を創りだす為に日頃あたふたと走り回っている。自分らしい時間とは何もしない時間をゆっくり過ごすこと、人と言葉を交わさないで本や思考や録画鑑賞の世界に浸る事かもしれない。
実に怠惰にも見えるかもしれない宝の時間だ。たまには楽器取り出して楽しみたいと思いながらも取り出して吹くまでには至らない。元々怠惰なのだ。だから日常はその時間を創りだす為に15分の空き時間が無い様なスケジュール管理で動いている。会議から会議へ社内社外構わず次々とテーマが変わる席についているが、頭に焼き付ける前に次のことが頭を占有するので記憶ははるか彼方に消えていく。これも時間を活かし切れていない、味方に付けていないというべきかもしれない。
 つい最近、かってに「時間持ち」という言葉を意図的に使うようになった。使ってみるとこの言葉にあこがれを抱くようになった。明るい表情で悠々と生きている同世代の人と出会ったりする時、「あ、これが『お時間持ち』だ」と思うことがある。最も大切なものである時間を自分の考えで自由に消費できる生活が羨ましい。
若い頃、家族への生活保障の義務があった時代には、例え時間の切り売りと考えられることをしてでも経済優先で生きなければなかったこともあった。僅かばかりの収入の為に膨大な時間という貴重なものを投下した。しかし、それがいま投資になっていた部分が今の自分の経済を支えているのも事実だ。決して目先の収入の為だけに生きて来たわけではない、将来の為、人の為にも時間を費やしてきた。それがいま少しは配当金のように戻って来始めた部分もあるかもしれない。勿論、管理が悪くて無駄に費やしてしまった時間が遥かに多いが…。
 少なくとも老化の所為で自由に考えたり体を動かせる人生の時間が残り少ないというのが見え始めたこの頃は、無駄に時間を過ごせない、「お時間持ち」となって悠々と生きる余生を目指したいと思っている。その為には少なくとも時間がない、とか時間に追われるという言葉を使って生きる日々で在りたくはないと心底思う。貴重な時間を費やすことで楽しみと生き甲斐を感じてこその人生だと今は思っている。
 「人生は一つの事をやり遂げるには十分な時間があるが、無駄なことに付き合って費やすほど時間の余裕はない。何かを成し遂げた男とはそのことを十分に分かっていた者たちだ。」と遥か昔に或るセミナーの講師が言った言葉を最近よく思い出す。

  以上、かって時間を持て余していた男の独り言。
                2017年2月19日 

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